一人の記者が感じる薬害エイズの責任
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作成日時 : 2008/02/01 23:13
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本田氏一人が責任を感じるなんておかしい、と思いました。
2007年11月13日 イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/medical/100750/
【野菊】「薬害」と「責任」
毎日のように、「薬害肝炎」という言葉が報じられている。全国の薬害肝炎患者が国と製薬会社に損害賠償を求めた薬害肝炎訴訟が、和解に向けて大きく動き出したからだ。
薬害肝炎とは、出産や手術時の止血用に、何も知らずにC型肝炎ウイルスに汚染された血液製剤「フィブリノゲン」などを投与され、感染した肝炎のことだ。患者数はフィブリノゲン製剤によるものだけで1万人以上。多くが肝硬変、肝がんへと進行していく。
このフィブリノゲン製剤を製造していた企業の名を聞いて、薬害エイズ事件を思いだす人も少なくないだろう。旧ミドリ十字。だが、この企業、薬害エイズと薬害肝炎の原因となっただけでない、実にいわくつきなのである。
ミドリ十字の昭和25年の設立時の社名は「日本ブラッドバンク」という。「血液銀行」という名の通り、輸血用血液を売血でまかなっていた会社である。だが生活のための売血者が後を絶たず、輸血による肝炎が蔓延(まんえん)する。そこで献血推進のために奔走したのが、読売新聞記者だった本田靖春(やすはる)氏だ。
本田氏は1962年から5年にわたり、紙面でキャンペーンを展開。当時、売血は輸血用血液のほぼ100%を占めていたが、69年、ついに終結した。
だが、潜入取材で自らも売血を繰り返したことがたたったのか、本田氏は晩年、肝がんを患う。死の直前まで連載を続けた遺作「我(われ)、拗(す)ね者として生涯を閉ず」では、こうつづっている。
「このガンは私が社会部記者をやっていた証のようなものである。(略)できることなら、図々(ずうずう)しくこのガンを『銅メダル』くらいにはいいたい。だが、『記念メダル』というにとどめているのは、責任を自覚している表れとお受け取りいただきたい」
本田氏がいう自らの「責任」とは、薬害エイズである。売血をやめたミドリ十字はその後、血液製剤へとシフトしていく。その原材料には米国からの輸入売血が含まれていた。なぜ抜け道を封ずることができなかったのか、という悔いである。
本田氏が亡くなって、まもなく3年になる。薬害肝炎問題の解決の報を、ぜひ聞いてほしかった。
(福富正大)
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